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引用。もう、怒らない 単行本 – 2009/10

書名:もう、怒らない(単行本)

著者:小池龍之介

出版社:幻冬舎

引用、文書入力:Pipopa

書籍情報出典:Amazon.co.jp

Amazonリンク:もう、怒らない 単行本

小池龍之介ホームページ:家出空間



Page 123-128

(四)嘘をつかない――不妄語

 嘘をつくのは、ほぼ必ず自らの欲望を遂行するためなので、嘘をつくと欲望のエネルギーが活性化して増幅します。

 十善戒における「嘘をつかない」とは、いわゆる嘘よりも範囲が広く、「事実に反することを言わない」ことを指します。

 事実に反することを口にするとき、私たちの心の中では、事実に即した情報のつながりが断ち切られ、事実に反した情報のつながりへと組み替えられます。それにより、心の中での情報配列が乱れ、心が混乱状態に陥ります。このような混乱状態こそ、迷いのエネルギーを生み出すもとにほかなりません。

 そのうえ、一度嘘をつくと、バレないように次の嘘を重ねなければならなくなるので、その都度その都度、事実に反したことを潜在意識に刷り込むはめになります。これを繰り返すと、心はますます混乱するので、次第に自己コントロール力が低下して集中力や判断力が失われてゆきます。

 また、嘘をついたのがバレるのは誰しも嫌なので、嘘をついた瞬間から「バレないだろうか」と汲々とした気持ちが生まれます。この否定的な感情は、怒りのエネルギーを増幅させます。

 さらには、だまされた側が不快になることで、不快感の波動がフィードバックして新たなダメージともなり、まさに踏んだり蹴ったりの損害を被ることになるのです。

(五)批判をしない――不悪口

 批判をすると、自説に執着する「見」の煩悩が活性化して、「自分!自分!」という欲望のエネルギーが増幅します。相手に対する攻撃的な気持ちが混入するので、怒りのエネルギーも増幅します。

 さらに、実際は自慢や怒りのエネルギーに突き動かされているにもかかわらず、「自分は相手のためを思って言ってあげているんだ」などと自分を騙すことで、迷いのエネルギーまでが増幅します。

 世の中には、自分が不愉快になったことや、つまらないと思った映画や、嫌いな音楽や本などについて、悪口を言ったり書いたりするということが、しばしば見られます。

 しかしながらこれは、自らを欲望と怒りによって汚染し、醜くする行為にほかなりません。それよりは、好ましく思われるものを取り上げて、その美点を記すほうがずっとよいのです。

 また、人が批判をするときには、「自分は正しいことを言っているのだから、相手は従うべきだ」と、相手や周りを変えようとする欲求がはたらいています。しかしながら、たいていの人は欲望で動いているのであって、「正しさ」で動いているわけではありません。「正しさ」を主張しても、相手の欲望を否定し、不快にさせてしまうだけです。

 もしも相手にはたらきかけたいのであれば、批判によってではなく、相手の欲望は何なのかを読み取ったうえで、その欲望に沿う選択肢を提示してあげるのが懸命と申せます。

(六)悪い噂話をしない――不両舌

 その場にいない誰かについて悪い噂話をすると、怒りのエネルギーにより心がすさんでゆきます。ストレス解消どころか、潜在的なストレスが増加して終わります。

 のみならず、相手がいる場面ではまったく違うことを言わなければならないので、心の情報処理という観点から見ると、情報連鎖の混乱による、迷いエネルギーの増幅につながります。噂話の席で巻き込まれずに自らを保つ方法につきましては第六章を参照ください。

(七)無駄話をしない――不綺語

 無駄話、特に自慢話は、話す側にとっては楽しくても、聞く側にとってはしばしば苦痛です。

 確かに嘘は自らにとってマイナスです。では事実ならどんな事実を言ってもプラスになるかと言えば、決してそうではありません。

 無駄話を繰り広げるとき、私たちは、この会話で何を伝えることが必要で、相手はどんなことを聞くと楽しいのか、といった配慮をせずに延々と話してしまいます。すなわち、しっかりとした吟味やコントロール抜きに情報を垂れ流すので、結果として自己コントロール力の低下を招き、迷いのエネルギーを増幅させます。

 また、相手に向かって延々と話をするとき、心の中では、「私のことを分かって!認めて!」という欲望のエネルギーが活性化しています。ゆえに、第一章でも述べたことですが、「認めて!」と叫ぶほどに、相手の気持ちは遠ざかっていくという皮肉を、しっかり認識しておくことが肝要です。