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引用。ブラック・スワン[上]―不確実性とリスクの本質

書名:ブラック・スワン[上]―不確実性とリスクの本質

著者:ナシーム・ニコラス・タレブ

翻訳者:望月衛

出版社:ダイヤモンド社 (2009/6/19)

引用、文書入力:Pipopa

書籍情報出典:Amazon.co.jp

Amazonリンク:ブラック・スワン[上]―不確実性とリスクの本質


p3-4

この本で黒い白鳥と言ったら、それはほとんどの場合、次の三つの特徴を備えた事象を指す。

 第一に、異常であること。つまり、過去に照らせば、そんあことが起こるかもしれないとはっきり示すものは何もなく、普通に考えられる範囲の外側にあること。第二に、とても大きな衝撃があること。そして第三に、異常であるにもかかわらず、私たち人間は、生まれついて性質で、それが起こってから適当な説明をでっち上げて筋道をつけたり、予測が可能なだったことにしてしまったりすること。

p23

 *2 とても高い可能性で起こるはずだったことが起こらないのも黒い白鳥だ。この点は対照的で、ほとんどありえないことが起こるのは、ほとんど間違いなく起こるはずのことが起こらないのと同じ事である点に注意してほしい。

p5

 予測が難しく、大きな衝撃を与えるというだけでも黒い白鳥は十分に不思議な生き物だが、この本が扱うのはそういう点ではない。そういう現象に加えて、私たちは黒い白鳥なんていないフリまでする!

p5

 この本が主として扱うのは、人間のランダム性、とくに大きな変動が見えないという問題である。

p7

 二〇〇一年九月一一日のテロ攻撃を考えてみればいい。九月一〇日の段階で、あいうことが起こる可能性がそれなりに想定できていたなら、そもそもああいう事件は起こらなかった。そういう可能性にも気をつけたほうがいいということになれば、戦闘機が世界貿易センターの上をぐるぐる回っていただろうし、旅客機のほうも防弾ドアをつけて鍵をかけていただろう。テロ攻撃は起こらなかった。マル。何か他のことが起こっていたはずだ。何が起こっていたか? それはわからない。

p8

 そして驚きなのは、予測の間違いの大きさではなくて、私たちがそれに気づいていないことのほうだ。

p8-9

(略)この二つが合わさって、人はある種の仕事に就くと、自分はもののわかった専門家だなんて思い込む事になる。

p9

(略)彼らの専門分野での実績を見ると、普通の人たちからなる母集団とまったく変わらない。彼らはただ、講釈をたれるのがうまいだけだったりする。ついでに、そういう連中はネクタイを締めている可能性が高い。

p9

 黒い白鳥は予測できない。私たちは(予測しようなんて無邪気にたくらむのではなく)、黒い白鳥がいる世界に順応するほかない。反知識、つまりわからないことに焦点を絞るなら、できることはたくさんある。うまいやり方はいろいろあるけれど、要は思いがけない(いいことがある類の)黒い白鳥を集め、それに対するエクスポージャー(受ける影響の大きさ)を最大限まで高めるのだ。実際のところ、科学的発見とかベンチャー・キャピタル投資とかいった分野では、わからないことから得られるペイオフ(報い)は非常に大きい。失うものなんてほとんどなく、万が一のことが起これば得られるものはとても大きいからだ。

 今後見ていくように、社会科学で教えているのとは違って、設計図や計画にもとづいて実現した大きな技術革新なんていうものはない。技術革新は黒い白鳥なのだ。

p9-10

(略)自由な市場がうまくいくのは、人が積極的に試行錯誤をして運のいい思いをするのを認めるからだ。能力に対する報酬だの「インセンティブ」だのを与えるからではない。それならとるべき作戦、ありとあらゆることをやってみて、黒い白鳥を捕まえるチャンスをできる限り集めるというやり方になる。

p10

学ぶ事を学ぶ

(略)彼らが学んだことと言えば、イスラム教のテロリスト予備軍と背の高いビルは避けて通ったほうがいい、そんなおうむ返しなルールぐらいだ。

p11

(略)(私たちは法則を学ばないといったような法則)(略)

p11

 でも、問題はもっと根深い。そもそも私たちの頭はなんのためにあるんだろう? なんだか間違った取り扱い説明書がついてきたみたいだ。私たちの頭は、何かを考えたり自分を顧みたりするようにはできていないようだ。そんなふうにできていたら、今ごろ私たちも楽ができたのだろうが、代わりに、今ごろこうやって生きてはいない。私もここにいてこんな話をしてはいないだろう。目の前で起こっていることに注意せず、自分を振り返って考え込んでばかりいる私の先祖はライオンに食われてしまい、一方、ろくに考えもせずに、とりあえず反応する彼の従兄弟はとっとと逃げおおせるだろう。考えるのには時間がかかるし、そもそも大変なエネルギーの無駄遣いだ。

p11

メタ法則(私たちは法則を学ばないといったような法則)

p11

どうしてだろう?ここで通念をひっくり返してみないといけない。複雑でどんどん再帰性が高まる現代の環境では、通念はまったく通用しないのを理解する必要がある。

p11

 私たち祖先は一億年以上にわたって脳みそを使わない哺乳類の動物として過ごしてきた。

p12

ああ、世間があの詩人たちを認めるのはちょっと遅すぎて、セロトニンが噴き出すようなことにはならなかった。

p14

治療より予防のほうがいいのは誰でも知っている。でも、予防のために何かをして高く評価されることはあまりない。本に書かれることもない貢献をした人たちの犠牲のうえに、歴史の本に名を残した人たちを、私は崇め奉る。

p15

 何かの現象を調べようというとき、やり方が二つある。一つは、異常なものを切り捨てて「普通」なものに焦点を当てるやり方だ。「異常」は放っておいて、普通の場合だけを研究する。二つ目のやり方では、ある現象を理解しようというなら、まず極端な場合を調べないといけないと考える。黒い白鳥