気がついたらそこに在った
それがそういうことで
つまり僕だった
むかしのことだけど
まずしかったし
いつもさもしかった
そういうことだったから、
折り合いも最悪で、
つらいということだった。
だから、
僕は僕の中のあいつを殺した。
何度も何度も、
でもそれは苦しかった。
だけど一度やってしまったことは、
取り消せやしない。
だから、しまいに
僕は僕の中の僕を殺した。
それはたいした苦痛じゃなかった。
それで、
苦しみは無に進んだ。
それ以来、微かな思い出たちから、
感情の残り香を啜っている。
そっちのじゃなにも感じないから、
どういうこと?
そういうこと。
そういうことなんだよ。
もう、そっちのじゃなにも感じないから!
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